HACCP手順では、ハザードコントロールにおいてその管理手段の適切性、妥当性(validation)を確認して管理プランを作ることとされています。ハザードによる危害情報を論文で確認、実際のデータで確認などにより管理手段の有効性を確認するのです。...
食品添加物も管理手段
HACCPでは、ハザードを最小限に抑えるためにハザードを適切に管理できる方法を選択し、その有効性、妥当性を確認してリスクを最小限にする仕組みになっています。 例えば、原材料に食中毒菌のリスクがある場合、その加工プロセス中で食中毒菌の殺菌に有効且つ安全が検証された工程を組み込むことになります。 安全な賞味期限の確保においては、細菌数を抑える仕組みを盛り込んだ加工プロセスで製造することになりますが、なお増殖を抑えたい場合、増殖の制御が可能で安全な添加物を加える方法も選択できます。
「食品安全」を常に意識する行動規範…企業文化を社内に醸成・定着させるためには、何と言ってもトップマネジメントの姿勢、コミットメントが重要な役割を担います。 あらゆる機会をとらえて「食品安全」に関する方針、社会的使命を従業員へ伝え、率先垂範することが全ての階層への浸透を可能にします。 具体的には、...
 HACCPの仕組みは、全ての工程でリスクの分析を行うことによって適切な管理手段の組み合わせでリスク排除して、安全を確保する素晴らしい仕組みです。しかし、これを管理運営するのは人間です。もちろん人(従事者)は教育訓練の計画が実施され、確実な行動が約束されるわけですが、決まった通り動く「機械」とは全く違います。即ち、うっかりやポカミスは避けることができません。 HACCPで懸念されるリスクは、意外にも「従事者」…との配慮が重要です。 従事者の教育訓練に加え、コンディションや人間関係などのある種“監視”的な観察も必要と思う次第です。しかし安易な取り組みは、個人情報など他の問題もあり注意が必要かもしれません。
 Codex2020改正では、一般衛生管理(GHP)の重要性を改めて訴えています。 一般衛生管理は「前提条件プログラム」(PRP)とも言われ、最も基本的な管理事項として通常の運営の中で行えばよいとされるため、CCPやOPRPなどに注目しがちですが、実はこの前提条件となる一般衛生管理が確実にできていないために事故になった事例がしばしばあります。...
 Codex2020では、HACCPにおいて一般衛生管理(GHP)のうち特にアレルゲン、サニテーションについては食の安全安心に大きな影響を与えるとして「より大きな注意が必要とされる」と言及しています。 このアレルゲンの取扱いについては、甘く見てはいけません。...
2020コーデックス改訂では、HACCPの考え方のうち原則3と原則6について「妥当性の確認」等により確実に行うことが示されました。 ①先ず加工前に管理手段の「妥当性の確認」として、その管理手段が目標を達成できること(適正な管理基準の設定)を示す権威ある情報源、指針、データを入手し加工手順を組み立てます。...
 製造作業は、加工の進み具合によって求められる衛生レベルが違います。加熱や殺菌前の原材料の処理は汚染区域で、調理作業は準清潔区域で、加工後や包装時の製品の扱いは清潔区域で、といったように区分けが必要です。これは他の作業、環境からの交差汚染を避けるためです。...
食品事業の従事者は、安全を脅かすこと、お客様を欺くことなど、問題有か、無しかを峻別できなければいけません。 その意味では判断できるところまで教育訓練が必要ということです。 ISO22000では、問題を見つけた時はその旨発信することを求めており、見過ごさない風土作りを企業にもとめていることになります。
 食品工場でもヒヤリハットをつかむことができれば、事故防止、品質改善に役立ちます。 でも、ヒヤリハットは、個人としての「自分の失敗やうっかり」を自己申告するようで、なかなかつかみにくいのが現状です。 従って、互いによい人間関係、コミュニケーションの職場であることが必須条件です。...

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